アルコール依存症治療

「酒は絶対やめへん」という方でも
治療を受けることができます。

当院ではアルコール依存症の治療にも力を入れています。依存症治療も私の専門領域のひとつです。
依存症専門病棟の担当医をしていた頃は、年間200人以上のアルコール依存症の入院患者さんを同僚医師と分担して診ていました。入院してくる方はほとんどが重度依存症の方で、不安障害やうつ病性障害、発達障害、摂食障害、認知症など他の疾患を合併している方も少なくはありませんでした。外来では比較的軽症の方も多く診ていました。

アルコール依存症の診療で大切なことは、やはりアルコール依存症もそれぞれの患者さんに固有の解決すべき課題があり、決して画一的な対応ではうまくいかないということです。そのため、治療の選択肢としても、断酒のみならず減酒(節酒)や現状維持なども臨機応変に取り入れながら治療を継続することに努めます。

アルコール依存症は慢性で進行性の経過をとることが多く、治療から脱落すると不幸な転機をとることが多い疾患です。
治療の維持・継続を最優先にしながら、少しでも回復に近づけるよう努めます。
最初は減酒を目標にしていた方が、いつの間にか断酒をしていることはよく経験することです。
最初から大目標を掲げる必要はなく、またこちらも無理な指導をする必要はありません。
初めて治療を受ける方は、気軽な気持ちで来ていただければと思います。